ぼくらの妄想昆虫採集記 [文化昆虫学フィールド・レポート] (13C) Tハンズ・いたずらグッズシリーズ - サソリ
ひとは
むしをみて
思わずびっくりする
妄想昆虫採集とは - 昆虫(ムシ)たちをモチーフに,ひとびとの創造あるいは妄想によって生み出された生き物たち,すなわち「妄想昆虫(※)」を採集・目撃観察するという試みです.「妄想昆虫」は,ひとびとの心(観念)という「選択圧」によって独自の「進化(妄想進化)」をとげ,衣類の上や商品のパッケージなど,実にさまざまな場所に「適応放散」しています.さあ,一緒に「妄想昆虫」をさがしてみましょう.地道な「妄想昆虫」の採集・観察活動は,文化昆虫学の研究をすすめていく上で,新たなインスピレーションをあたえてくれることでしょう.
※ 「妄想昆虫」「妄想進化」は,当ブログ用にわたしが作った造語です.ご注意下さい.
4月某日.
大阪のTハンズにて,
地下1階にいたずらグッズ・コーナーがあり,そこで昆虫のイミテーションを見つけました.
そう,下駄箱や椅子の上にこっそりしかけておく,あの塩ビ製の昆虫模型です.
第三回は・・・
サソリです.正確には昆虫ではありませんが,まあ民族昆虫学的にいう虫です.サソリは,一見わかりやすいいたずらグッズのように思われます.しかし・・・.
サソリは南西諸島を除き日本には分布していませんので,一般の日本人が実際にサソリと出くわすことなど殆どないことだと思いますが,人はその姿をみてすぐに恐怖感や嫌悪感を感じることでしょう.そう・・・,日本(南西諸島を除く)にはいないはずなのに・・・です.これは,サソリは尾に毒針を持っていることなど,サソリに関する知識が文化メディアの影響で一般に普及しているため(後天的・文化的要因)なのでしょうか?
妄想昆虫の採集・観察記録を蓄積することは,「どのような種類の昆虫が,どのような文化メディアで用いられているのか?」という文化昆虫学における根本的な問題を解明するために,大変重要なことだと思われます.あなたも,わたしたちと一緒に,「妄想昆虫」を採集しませんか?
求!情報!
(研究員 / 普及員:ツマキ・マツキチ)
※妄想昆虫採集に関する詳細は,以下をご確認ください.
[妄想昆虫について]
ぼくらの妄想昆虫採集記 [文化昆虫学フィールド・レポート] (1)
[妄想進化について]