ぼくらの妄想昆虫採集記 [文化昆虫学フィールド・レポート] (5) 子供用マスクに棲むカブトムシの♂
ともだちといっしょに
もうそうこんちゅうを
おいかけまわしたあのひ
妄想昆虫採集とは - 昆虫(ムシ)たちをモチーフに,ひとびとの創造あるいは妄想によって生み出された生き物たち,すなわち「妄想昆虫(※)」を採集・目撃観察するという試みです.「妄想昆虫」は,ひとびとの心(観念)という「選択圧」によって独自の「進化(妄想進化)」をとげ,衣類の上や商品のパッケージなど,実にさまざまな場所に「適応放散」しています.さあ,一緒に「妄想昆虫」をさがしてみましょう.地道な「妄想昆虫」の採集・観察活動は,文化昆虫学の研究をすすめていく上で,新たなインスピレーションをあたえてくれることでしょう.
※ 「妄想昆虫」「妄想進化」は,当ブログ用にわたしが作った造語です.ご注意下さい.
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12月5日.
その日はわたしの誕生日ということで,友人のBさんとRさんがわたしのためにお祝いをしてくれました.
そしてBさんとRさんには,昼ご飯をごちそうになったばかりではなく,なんと妄想昆虫採集にまでもおつきあいいただき,いくつかの妄想昆虫を「捕まえて」もらったのです.
本日は,主な採集品のうちのひとつをご紹介したいと思います.以下は,OLYMPIAという(多分)女子向けのお店(ファンシーショップ)で売られていた子供向けのマスクです.
商品名は,
キャッチフレーズは,
商品名とキャッチフレーズ,そして売られていた場所はファンシーショップであるという情報から,マスクのどんな妄想昆虫がいたのかみなさん想像できますでしょうか?
では,実際にお見せしましょう.
なんと,マスクの上に♂のカブトムシがとまっています.
拡大して見ると・・・
角の形状から判断すると,どうやら日本産のカブトムシ Trypoxylus dichotomusのようです.
結構,リアルです.
カブトムシが,ウィルスや細菌をシャット・アウトしてくれそうです.
ここ最近のムシキングなどの流行に見られるように,カブトムシは今や大変な人気者です.カブトムシの流行は,このように子供向けのマスクのデザインにまで及んでいるようです.
末筆ながら,妄想昆虫採集におつきあいいただいたばかりでなく,その戦利品をおゆずりくださったBさんとRさん.ありがとうございました
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妄想昆虫の採集・観察記録を蓄積することは,「どのような種類の昆虫が,どのような文化メディアで用いられているのか?」という文化昆虫学における根本的な問題を解明するために,大変重要なことだと思われます.あなたも,わたしたちと一緒に,「妄想昆虫」を採集しませんか?
求!情報!
(研究員 / 普及員:ツマキ・マツキチ)
※妄想昆虫採集に関する詳細は,以下をご確認ください.
[妄想昆虫について]
ぼくらの妄想昆虫採集記 [文化昆虫学フィールド・レポート] (1)
[妄想進化について]